ヘビースモーカーはおしゃぶりが忘れられないだけ
乳離れに失敗すると、ひとは「口唇期」に固着します。
大人になってからも唇に触れるものを手放すことができず、
ついついたばこを口に運んでしまうのです。
「意志が弱いからやめられないんだよ」
「ニコチン中毒のせいだよ」
禁煙に失敗するヘビースモーカーはいろいろと言い訳をします。しかし、
たばこをやめれない本当の理由は、赤ちゃんの頃、お母さんが口に入れてくれた
おしゃぶりが忘れられないのです。
これを精神分析学用語でいえば、「口唇期に固着している」となります。
固着とは心幼少期の発達段階において学習されるべき体験が不十分な場合、いつまでも
その段階に踏みとどまることをいいます。
「口唇期」とは、心理学者のフロイトが、乳児が唇に快感を得ると考えた
生後18ヵ月前後までの時期を指します。
この時期、乳児は母親から乳を与えられ、乳首を吸うという行為を通して
食欲や心地よさ、安心感をみたします。しかし、
お母さんのお乳を常に吸えるわけではないので、乳首の代わりに「おしゃぶり」や
さまざまなものを口に運んでしまう行為で欲求不満を解消します。
そして、乳離れが早すぎたり遅すぎたりした場合「口唇期」に固着し、
成人になった後も唇に強い愛情を感じるようになります。
簡単にいえば、唇に触れる物を手放すことができないのです。
喫煙はそのひとつの手段でしかありません。
人によってはそれがアルコール(瓶を口つける感覚)の場合もありますし
指や爪、はたまた女性の唇や乳首そのものの場合もあります。
禁煙した人が必ず口にするのが「なんとなく口寂しいのよね」という言葉です。
しかたなくあめ玉をしゃぶって気を紛らわせいる方も多いようですが、
たばこもあめ玉も子供の頃に口に入れてもらっていたおしゃぶりと同じことなのです。
もしあなたの恋人が、あまりにもあなたの乳首や唇にキスをするのが大好きだとしたら
あなたの恋人も「口唇期」に固着している証拠です。彼はあなたに対し「母性」を強く
投影しています。つまり、彼にとってあなたは母親なのです。