共依存と相互依存 決定的な違いとは
と最近、虐待やDVのニュースが増えてきてテレビでも特集が組まれたり目にかかる機会が増えてきました。先日、テレビでDVのニュースをみていた時、共依存という言葉がでてきました。
共依存とは簡単にいうと「依存者の世話をすることに依存する」という意味なのですが調べてみると「お互いが依存し合う」と間違った解釈をしてるサイトを多く見受けられます。
共依存は共に依存すると書くので混同されてこのような勘違いが生まれたのではないかと考えられます。
ちなみに、お互いに依存するというのは別の言葉があり、それは「相互依存」といいます。言葉の響きが似てますが意味は全く違います。
共依存と相互依存の違い
まず初めに共依存についてもう少し詳しくお話したいと思います。
共依存の特徴は、自分よりも相手のことを優先し世話をやきすぎて、本来その人が負うべき責任までも自分で負ってしまい、その結果その人ますます無責任にしてしまいます。
相手の世話をすることで、自分の存在価値を見出している状態です。
「私が救いの手を差し伸べなければ、奈落の底へ落ちてしまう」
「私がダメになりそうな相手を支えなければ」
しかし、いくら献身的に世話をしても依存者に自律性がなければ反動が起こりまた依存行為をしてしまい、「相手が依存することを助けている」という事になるのです。
そしてほとんどの共依存者の人が口にするのが、「この人は私がいなければダメになってしまう。」
つまり、この人にとって私は
必要不可欠な存在であると言っているのです。これらの言葉の裏側には、「必要とされたい」「誰かに求められたい」という共依存者の潜在的な願いがあります。
そして、「依存者の世話に依存する」となるのです。
次に相互依存について
相互依存は互いが自立しており、互いに尊重しながら助け合い、支え合う関係。
お互いの良いところ、悪いところを理解し受け入れられた状態。
パートナーとの関係性では、理想的だと言われております。
共依存と相互依存をまとめると
共依存は依存者の片方はアルコールやギャンブルなどに依存している状態、あるいは支配・束縛しようと人に依存している状態であり、
その依存者に自分の存在価値を見出し依存する事を指す。そして尽くしてしまうことにより結果としてパートナーの依存症状を促進してしまうのが共依存である。
相互依存はどちらも自立しており、尊重し互いを支え助け合う関係性である。
このふたつの決定的な違いは
共依存は尽くす側の心理状態を指し
相互依存は両方の心理状態を表している。
要するに共依存は片方1人に対して使う言葉であり、2人が時に依存し持ちつ持たれつの関係が相互依存である。
パートナーとは相互依存な関係が理想ですね。