ココロノコトワリ

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仕事ができない人が陥る3つの危険な口癖とは? 気づけば気づけば自分にも悪影響

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筆者は「採用面接でどうやったら優秀な人を取れますか?」といった、採用における課題の相談を受けることがある。10分や20分の面接で相手の問題解決能力やコミュニケーション能力を判断するのは難しい。

◆相手の能力を判断できる質問とは

 こうした相手のコミュニケーション能力を測る方法として、『ハッカーと画家 コンピューター時代の創造者たち』という偉大なハッカーと偉大な画家に共通している点について言及されている本がある。同著では「相手が偉大なことを成し遂げる能力を持っているか判断できる質問」が紹介されており、その方法がとてもシンプルで納得感があるので私は好きだ。

 それは、「プログラミング言語って何?」と質問して、「相手の知識・知能レベルに合わせて説明できる人は、今後、偉大なことをするようになる」というものだ。

 これは、その人の専門分野について説明してもらうときに、「相手の立場に立って説明することができるか?」という、共感力と説明するためのコミュニケーション能力を測る方法として活用することができる。

 たとえば、相手がデータ分析の専門家だったら「統計学って何?」と質問をして、こちらがわかりやすいように説明をしてくれたら、その人は共感力やコミュニケーション能力が高いので、チームのなかでもコミュニケーションをうまく取れたり、支え合えるメンバーになるだろう。

 逆に、専門用語ばかり使ってわかりづらい説明をされたら、チームとしてやっていくのは難しい可能性がある。また、職人気質なので、世の中が求めていることよりも、自分がやりたいことや、無駄に難しいことをやろうとする。

◆3つの危険な口癖

 偉大な仕事というのは、自己中に好きなことをやってきたのではなく、世の中の人が困っていてそれを解決する方法を生み出してきたものをいう。なので、世の中の人が何に困っているかを、他の人の立場に立って考える共感力が高い必要がある。

 それ以外にも、普段の職場にいる同僚や上司、部下の口癖から相手の技量を見極めることができる。これまでの経験から、以下のパターンに当てはまる口癖が多い人は、優秀ではない可能性が高い。

 マイナス思考

「そんなことやっても無駄だよ」「前にやったけど、無理だったよ」のような、助言ではなく人のやる気を削ぐようなマイナス思考の発言をする。

 他責思考

「お前のせいで失敗した」「クライアントが悪い」「あの時にお前が◯◯しなければ」のような、失敗した責任を全て自分以外の誰かになすりつける。

 人格否定

「君はやる気がないから無理だ」のような、相手の人格を否定するような発言をする。以前紹介したピグマリオン効果のように、「おっちょこちょい」「やる気がない」のような人格否定をされると、言われた側は、そのような行動を取るようになってしまうリスクもある。

◆マイナス思考や自己保身が引き金に

 こういった口癖を使う人は、優秀ではない可能性が多い。なぜなら、理由は2つだ。

 1.自分が失敗したときに失敗した理由を考えなかった

 特にマイナス思考の人に多いのだが、過去にその人が挑戦して失敗したときに、「なぜ失敗したのか?」を考えなかった。

 また、自分の失敗だったとしても人に責任を押しつけたため、本質的な問題点がわかっていない。建設的・前向きなアドバイスをすることができないため、「前にやって無理だった」としかアドバイスできないのだ。

 2.プライドが無駄に高い

 自分が失敗した挑戦に成功されると、自分の価値が下がるため、なんとしても相手の挑戦を阻止したいと思っている。成長というのは、失敗と改善の先にある。これらの発言を見て分かると思うが、改善をしてきた人の発言ではない。

そのため、十分なスキルを持っていない可能性が高く、自分が困った時に助けてくれないだろう。その人の助言が本物かというと、それすら怪しい。むしろ、彼らは「自分たちよりも目立つな!」と出る杭を打って、強制的に自分の杭の高さに合わせることで安心感を得ている。

◆優秀ではない人の口癖に染まってしまう

 このような発言をすることを、アドラー心理学では「勇気くじき」と呼ばれており、そのような行動をする人は「弱い人」と呼ばれている。

 この口癖は相手の技量を見極めるだけでなく、自分が普段使っている口癖に注意を向けるためにも活用していただきたい。人はもともと適用力が高く、強い意志がなければ環境に染まってしまう。そして気がつくと「勇気くじき」な発言をするようになって、「弱い人」になっているかもしれない。

 優秀じゃない人の人生に振り回されて、自分の可能性を狭めたり、限られた人生の時間を無駄にする必要はない。あなたは、あなたの人生を生きるべきだ。あなたの周りの人や、自分の発言について、凡人化していないかチェックしていただきたい。

【参考文献】
『ハッカーと画家 コンピューター時代の創造者たち』ポール・グレアム・著/川合史朗・監訳
『嫌われる勇気』岸見一郎、古賀史健・著

【山本マサヤ】
心理戦略コンサルタント。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催。これまで数百人に対して仕事やプライベートで使える心理学のテクニックについてレクチャーしてきた。また、メンタリズムという心理学とマジックを融合した心理誘導や読心術のエンターテインメントショーも行う。クラウドワークスの「トップランナー100人」、Amebaが認定する芸能人・著名インフルエンサー100人に選出。●公式ホームページ ●Twitter:@3m_masaya ●Instagram:@masaya_mentalist

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